顎関節症の症状はただ口が開かない、というだけでなく複数あります。

【開口障害】

大きく口を開けることができなくなり、中には指一本分しか開かないという方もいらっしゃいます。
痛みを伴う場合とそうでない場合がありますが多くの場合は痛みを伴い、大きく口が開かないことから食事や会話に支障がでます。

【クリック音】

口を開いていくとあるタイミングで〝カクッ〟と音が鳴る状態で、これも痛みを伴う場合と伴わない場合があります。
原因は顎関節の関節円盤と言われるものが開口する際に外側翼突筋など筋肉の緊張で引っかかることで〝カクッ〟となります。

【関節の変形】

顎関節症になっている方は元々物を噛むときに左右どちらかだけを使って噛む癖があることが多いです。
口を閉じる筋肉は咬筋、側頭筋、内側翼突筋、外側翼突筋と四つありますがその全て顎関節の筋肉ですので、普段使っている片側の筋肉だけが発達してしまい、左右の関節のバランスが悪くなります。
もちろん片側のみ発達するのは関節の解剖的にも良くないことですが、その他に顔の片方だけ大きく見えたり、左右非対称に見えてしまうので美容的にも良くありません。

【咀嚼時の痛み】

これは顎関節症で悩んでいる方の中でも特に悩みが深い症状といえ、物を噛む際に痛みが伴います。
顎だけでなく側頭部やこめかみなどに痛みが飛ぶこともあり、特に硬いものを食べる際は痛みが強くなるので注意が必要です。

【その他の症状】

顎関節症を持っている方は肩こりや首の痛み、頭痛など上半身の症状を併発している方がとても多いです。
これは肩周りの筋肉が顎の筋肉と繋がっているからであり、肩周りが硬くなることで顎の筋肉も硬くなるし、逆に顎の筋肉が硬くなることで肩周りも硬くなるからです。